ズワイガニ 牡蠣 甘エビ
寒ブリ 魚醤「いしる」 郷土料理
コーナートップへ

牡蠣 とびきり新鮮な海のミルクを思う存分堪能できる

のどかな牡蠣棚(かきだな)の風景が広がる七尾湾。冬から春にかけての約6ヶ月、能登の内海では美しい風景とともに、身も心もとろけるほどの美味しい牡蠣を堪能することができる。炭火で網焼きにして、フライにして、鍋に入れて。自分の一番大好きな食べ方で、栄養満点「海のミルク」を味わおう。

牡蠣写真

牡蠣棚

牡蠣貝

カキ直売所

牡蠣棚

牡蠣料理

日本には「花見過ぎたら牡蠣食うな」という言葉があるように、11月からはじまる牡蠣のシーズンはせいぜい5月までが良いところ。温かい季節になると牡蠣の身はやせ細り、味も落ちる。お店が提供できる牡蠣も、年内は2年ものが多くなる。牡蠣は棚が空く5月に稚貝を海に植え、冬に向かってどんどん育つ。牡蠣が最も美味しくなるのは年が明けた寒の時期。待ちに待った1月から2月。寒さが厳しい季節になって、ようやく1年ものの牡蠣はプリプリに太り、ふくよかで贅沢な旨みを口いっぱいに広げてくれるのだ。

七尾市中島町の牡蠣専門店へ通う客の中にはシーズンがはじまっても顔を見せず、年が明けて1年ものが育った頃にようやく顔をだす人も多いのだと言う。通にとっては1年ものがやはり本当の牡蠣ということらしい。まあ、我々には2年ものでも能登の牡蠣は十分に美味しいのだが。3月から4月になると身は殻一杯にふっくらとして、食べ応えも十分な牡蠣となる。

能登の内海で養殖されているのは真牡蠣という種類。それ自体は他の産地と変わらない。実際稚貝は三重や広島から取り寄せているのだから。では何故、能登の牡蠣は美味しいのかと言えば答えは明白。七尾湾の水が良いのだ。その透明度の高さは一目瞭然。そして山が海を育てるという言葉通り、能登は植生豊かな山を持ち、七尾湾へ注がれる川の水が牡蠣の栄養分となる植物性プランクトンに恵まれた海へと育てている。だから食べた人には判ると思うが、能登の牡蠣は旨みに優れていることはもちろん、生臭さを全く感じさせないのだ。

七尾では大正時代から牡蠣の養殖がはじめられ、今では水揚げ量は全国で6位、日本海側に限れば随一だ。七尾湾に寄り添って旅をすると、牡蠣棚の風景とともに、カキ直売所と書かれた看板やカキ殻が積まれたところを度々目にするはずである。多くの人がカキの養殖に携わり、新鮮な牡蠣を旅館やお店に届けている。夜明けとともに船を出し、育った牡蠣を水揚げする。一旦陸に揚げて手作業で付着物を取り除き、再度約1ヶ月ほど海にさらしてキレイにする。風の吹く冬の日であっても七尾湾の穏やかさゆえ、毎日海に出ることができる。だから毎日、朝捕れの牡蠣が海からすぐに台所や店頭に並べられるのだ。その新鮮さがまた美味しい理由にもなっている。

牡蠣は「あしがはやい」と主人は言う。つまり鮮度が瞬く間に落ちていくのが牡蠣なのだと。だからこそ、牡蠣棚が目と鼻の先にある場所で鮮度最高の七尾湾の牡蠣を食べて欲しい。本当の牡蠣の味を知って欲しい。滴るスープを口いっぱいに味わえば、幸せな時間に浸れること間違いなし。


【取材協力】
かき処「海」 山下伸二さん



当選者喜びの記念写真