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寒ブリ 日本海が荒れ始めるとブリの季節到来

西高東低。冬型の気圧配置になると能登では北西の風が吹き、時には雷が激しく鳴り響く。これを鰤起こし(ぶりおこし)と呼んで、寒ブリ漁のはじまる合図とされる。春の産卵に向けてたっぷりと栄養を蓄えたブリは、日本海が荒れてくると、外海から時化(しけ)を避けて内海へと入ってくるというわけだ。日本海の荒波に育てられ、脂がのり、身のしまった富山湾の寒ブリは、その驚くほどの美味しさから、すでに誰もが認める一大ブランドとなっている。

ブリ写真

寒ブリ漁

11月の中旬から2月にかけて、富山湾の寒ブリはその多くが七尾湾沖の巨大な定置網にかかり、七尾港へと水揚げされる。七尾沖の定置網の中には全長600mにもなる、まさに巨大と形容すべきものもあり、これは一つの網の大きさとしては日本一だ。定置網の歴史は400年以上。小さな魚は網にはかからず、環境に優しい水資源の持続的利用が可能な漁法として世界的にも注目もされ始めている。

ブリの習性を知り抜いた漁師たちは、決してブリを傷つけたりすることなく、回遊するブリを巧みに網へと誘い込み、生きたまま捕らえる。旬ともなる11月の終わり頃には、その殆どが10kgを優に超える大物で、丸々と身が張り、脂ののりが一目でわかる良質ぞろいとなる。寒ブリは当然刺身にして食べるのが最も美味しい食べ方であると言えるが、アラを大根と一緒に煮たブリ大根や、頭をまるごと塩焼きにしたブリカマなども人気が高い。いずれにせよぜひ能登で、最高級とされる寒ブリを心ゆくまで味わってほしい。