●『幻の光』
本作品は1979年に出版された宮本輝の同名小説の映画化で、1950年代の日本を舞台にしています。夫を自殺で失った大阪生まれの女性が奥能登の漁師と再婚し、北陸特有の厳しい気候に圧倒されながら生と死を見つめ、生きることの素晴らしさに気付くまでを追った作品です。主演は、映画初出演となった江角マキコ。また、謎の自殺を遂げる最初の夫を浅野忠信が好演しています。本作品は、国内外で高い評価を受け、1995年のベネチア国際映画祭で金のオゼッラ賞を受賞しました。
・スクリーンで描かれる日本の原型・輪島
輪島はヒロインの再婚先の土地として登場します。映像では、鵜入港や曽々木海岸など荒々しくも美しい日本海の風景や四季折々の能登の表情を見ることができます。また、漆塗りの太い柱が印象的な民家のほか、映画に出てくる風景や街並みは今も市内の至るところで目にすることができます。
主なロケ地:石川県輪島市
問い合わせ:輪島市役所観光課 TEL 0768-23-1146
●『千年旅人(せんねんたびと)』
1999年のベネチア国際映画祭招待作品に選ばれたこの作品は、全編門前町で撮影が行われました。音楽・脚本・監督を手がけた辻仁成は、二人の男性の生と死を通して、「人間はどこから来てどこに行くのか」というテーマを表現する舞台として能登を選びました。撮影が行われたのは、3月末から約1ヵ月。長い冬を越えて、春に向かうこの季節の能登は、人間にはどうすることもできない自然の力と、それを受け入れて生きる人々の強さや温かさを感じさせてくれます。
・美しい映像を彩る門前町の風景
スクリーンには、泣き砂で有名な琴ヶ浜や、市内の中学校、民宿、民家の建ち並ぶ風景や路地など、何気ない能登の街並みがふんだんに登場します。モノトーンにさえ見えてしまう風景が続く中で、映画の終盤に映し出される澄みきった青空が印象的です。映像の美しさがべネチアでも高い評価を受けた作品でした。
主なロケ地:石川県門前町
問い合わせ:門前町役場企画振興課 TEL 0768-42-1111
このほか門前町で撮影された『皆月』(1999年・望月六郎監督)やドイツ人女性が監督した『MON-ZEN』(1999年・ドーリス・デーリエ監督)など、多くの映画が能登を舞台に制作されています。映画をご覧になった方も、まだの方も、ぜひその風景を探しにお出かけになってみませんか。
|